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■枕の役割
いくら自分の体型や寝姿勢にあった敷きふとんを選んで使っていたとしても、枕選びがおろそかなままでは、決して良い眠りは得られません。人はリラックスした状態で立っているときの姿が最も負担 の少ない姿勢だといわれています。寝ているときもこの姿勢を無理なく再現することができれば、心地よい眠りが得られます。
それでは、リラックスして立った状態の人の体はどんな形をしているのでしょう。
直立時の人の脊柱は側面から見るとゆるやかなS字状のカーブを描いています。上から順番に見ていくと、首の部分ではやや前方に、肩のあたりでは後に、そして腰の部分で再度前方カーブし、最後に一番下の仙骨と呼ばれる部分で後方にといった、4つのカーブを描いています。このS字状のカーブが、重い頭や体重を支えるのにもっとも無理のない、楽な姿勢であり、筋肉の疲労も少なく、脊柱などにかかる負担もいちばん軽い状態です。枕は、この自然な姿勢を寝ているときも保つために重要な役目をはたしています。
■枕は、首筋を自然な形に支える
枕の役目の第一は、首筋を自然な形に支えることにあります。後頭部の首筋より、つまり枕の当る位置には、呼吸器や心臓の活動、体温の維持、消化活動など、人間が生きていくために必要不可欠な機能を調整する「脳幹」という部分があります。また、睡眠や休息のための副交感神経もまた、脳幹から脊髄の部分でコントロールされています。つまり、睡眠中に行われる体の疲労回復や再生などの生理活動には、首筋(頸椎)から背骨にかけての部位が大きく関わっているのです。睡眠中にも、首筋を自然な状態(リラックスして立っている状態の首筋を横から見ると水平ではなく、緩い曲線の傾斜をえがいています)に維持できれば眠りにつきやすく、また生理活動もスムーズに運ぶというわけです。
人の体が描くゆるやかなS字状のカーブの基点となる頸部を無理なく支え、敷きふとんと頭部・頸部の間にできたすき間を埋め、寝ているときも立っているときと同じ自然な姿勢を保てるようにすることが、枕の重要な役目なのです。 |
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